Elements of Heart
文字通りの「心臓」は人を生かすけれどこころまでには及ばない。微妙なところは管轄外らしい。
シンボルとしてのハートのフォルムは素敵だけど、リアルな感情は押しても引いてもきっと出てこないだろう。
願わくば、こころとは。
一瞬にして明暗を分けたり、多彩なグラデーションを繰り出す装置のようなものであって欲しい。
休みなく稼働する場所、複雑でいて且つ柔らかなひだに囲まれた、まさに心臓のように完璧な器官。
つるつるとした表層からほの暗く湿った内壁まで、幾層もの感情につながる階段があって、何層もの自分とすれちがう。
きっと気分次第で、いいえもっと因果律かなんかで、ルートも目的地もたえず変化してしまうものなのだ。
願わくば。
それぞれが、光あふれる到着地点を夢見ながら。