埼玉会館エスプラナード展2022
随のこと
金網/ワイヤー
エスプラナードの階段を上がると、小ホールの覆いである意匠を兼ねた三角屋根が突然視界に入る。
一見してなだらかな稜線の小山にも見えるこの屋根を、広場より眺めると山頂の先は予測を裏切る垂直に切り立つ断崖絶壁なのだ。
この不思議な屋根を存分に楽しむために是非一度裏側から見てみることをお薦めしたい。
煽り見上げた峰の先端はやや鋭角に尖り、まるで巨大客船の船首のようにも見える。
50年前建物の周りには何があり、何がなくなり、如何に移り変わってきたのだろうか。
今でこそ幾つもの高層ビルから見下ろされてはいるが、依然先端を空に向け移りゆく空模様と共に未だ航海の途中の趣だ。
一目惚れの場所である。